業務用エアコンと換気の深い関係

 

新型コロナウイルスの蔓延から「換気」の重要性が深く認知されるようになりました。実は、業務用エアコンと換気には深い関係があるんです!

業務用エアコンに換気機能はない

ウイルス対策が注目を集めされ始めてからよくご質問いただくのが

「業務用エアコンに換気機能はついているの?」という疑問です。

答えは「業務用エアコンに換気機能はついていません。」

業務用エアコンは室内の空気を吸い込み外へ排出しているのではなく、室内の空気を循環させているだけなのです。

室外機と室内機をつないでいるのは冷媒配管・ドレン配管・電気配線です。

外の空気を取り込んだり、室内の空気を排出する管は設置されておらず室内の空気を温めたり、冷やしたりしているのです。

ルームエアコン(家庭用エアコン)にはメーカーや機種により換気機能がついた機種がありますが、現在の業務用エアコンに換気機能がついた機種はありません。

リモコンに換気という表示がある場合がありますが、業務用エアコンとは別に設置されている換気機器と連動運転させるための表示になります。

換気

ウイルス対策として注目を集めた換気ですが、ウイルス対策以外にもカビの繁殖抑制、一酸化炭素、二酸化炭素等の排出など換気には重要な役割があります。

換気は法律で定められている。

換気は建築基準法で「必要換気量 20㎡/1h(1人)」と定められています。

また厚生労働省はコロナウイルス対策として「推奨換気量 30㎡/1h(1人)」と発表しています。

業務用エアコンが設置される場所は人が集まる施設や飲食店、事務所が多く、換気はかなり重要になります。

換気の種類

換気は大きく2種類に分けられます。

自然換気

自然の空気の流れを利用し換気します。

一般的には窓を開けて外の空気を取り込み、室内の空気を排出する方法です。

メリット:電気代等のコストがかからない。

デメリット:室内の快適な温度を保つことができない。

機械換気

換気機能がある機械を利用して室内の空気を入れ替えを行います。

メリット:快適な温度を保ち効率的に換気する

デメリット:コストがかかる。

業務用エアコンには機械換気がおすすめ

事務所や飲食店、美容院など業務用エアコンが設置されている多くは人が集まる密閉された場所です。

せっかく業務用エアコンで快適な温度環境の中、自然換気を行うことで外気の温度が直接入ってきてしまいます。

また室内温度が外気温度に左右されることにより設定温度への稼働に無駄な消費電力を使わなくてはいけません。

業務用エアコンの新規導入や買い替え時に天井換気扇システムや全熱交換器の導入もご一緒に検討されることで、効率的に換気するだけでなく業務用エアコンのパフォーマンスを生かすことができます。

業務用エアコンだけでは換気できない

業務用エアコンは空調機器です。快適な環境にするために室内の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を温めたり冷やしたりしてまた室内へ吐き出します。

そのため室外の空気を取り込んだり、また室外へ吐き出すということはできません。

業務用エアコンの性能を生かしながら快適に換気するために、天井換気システムや全熱交換器といった機械換気の導入を検討するのはいかがでしょうか。

また機械換気の導入の際は業務用エアコンの専門知識が必要不可欠です。

快適な空調・換気環境にするために、まずはプロへ相談してみましょう!!