省エネポイントはここにあった?!風量について詳しくなろう!

オフィスやお店など幅広い施設の室内で利用されることの多い業務用エアコンですが、やはりルームエアコンと比較するとどうしても出力が高くなってしまう上に長時間付けっぱなしにしておくことが多いため、風量や設定温度によっては電気代がかなり上がってしまうのでは・・・?と気になる方も多いかと思われます。そこで今回は!そんな疑問を解決するべく、消費電力と風量の関係性を詳しくご説明した後に、省エネに繋がる業務用エアコンの活用テクニックについてご紹介いたします。是非、ご参考にしてみてください。

業務用エアコンの消費電力が高くなる原因は?

消費電力量の増減は風量の強さや設定温度によって異なりますが、大きな要因の一つとしては、やはり季節が深く関わっていると言えるでしょう。業務用エアコンの稼働量が増える季節はそれぞれ冷房の時期である夏季と暖房の時期である冬季なのですが、実は夏季よりも冬季の方が消費電力も増え、かつ電気代も上がる傾向にあります。その理由は、業務用エアコンの設定温度と外気温との差から。エアコンは本来、室内を設定された温度へと調整するために、まず室外機から外気を取り込み、管の中で温度を調整し、完成した空気を室内へと送り込むように作られています。そのため、外の気温と設定温度との差が大きいほど調整するための稼働力が必要となってくるので、それに伴い必要な電力も増えてしまうという仕組みになっているのです。なので夏季であれば、例えば「外気温30℃・設定温度25℃」だった場合、外気温と室温の差はわずか5℃となるので、自動運転にしたり風量を中量にすることで、それほど激しい稼働にもならずに暑さ対策をすることが出来ます。

ですが寒さのピーク時や寒冷地では、一桁や氷点下の外気温になる冬季はそう簡単にはいきませんよね。平均してもその差は約15℃以上になることもあり、設定温度によっては更に大きく広がる場合もあります。また、冬季は夏季と比べ日照時間も短くなるため、室内に滞在している時間が長くなるということも消費電力量の増加に繋がっていると言えるでしょう。なお、対策の一つとして、風量を自動もしくは弱にし厚着をすることを心がけることで、なるべく消費電力量を抑えた寒さ対策を行うことが出来ます。

省エネへの近道!自動運転について知ろう

上記でもちらほらと言葉を出していましたが、消費電力量を抑えるための最も大切なポイントとして挙げられるのが「風量を自動運転にする」というもの。そうすることで何が起きるかといいますと、まず設定された温度まで強風で一気に室内をその温度へと導き、到達したところで自動的に「微風」や「弱風」といったモードへと切り替わる運転のことを表しています。状況に応じて風量を調節してくれる自動運転であれば、必要以上に強い風量を送ることもなく余分なエネルギーを消費することもなくなり、結果それが省エネになりコスト削減へと繋がっていくのです。また、特にオフィスや店舗など、そもそも業務用エアコン自体をこまめに調節するのが難しいかと思われます。自動運転はその点も全てカバーしてくれるため、省エネだけに留まらず、快適性や利便性にも優れている運転方法だと言えるでしょう。

意外な落とし穴!?「弱風」と「微風」について

言葉だけ聞くと自動運転だけではなく「弱風」や「微風」も省エネになりそうなイメージがありますが、時と場合によっては逆効果に働いてしまうことも。それは、業務用エアコンをつけ始めた直後のとき。エアコンはスイッチを入れた直後など「温度を高く・低くしよう」とする際に、最も電力を消費するものです。その際業務用エアコンが「弱風」であったり「微風」に設定されていると、なかなか室内が設定温度に辿り着かず、結果的にエアコン自体が長時間温度を調整する形になってしまい、それにより電気代も大幅にかかってしまうことになるのです。自動運転での風の出し方でも分かる通り「弱風」や「微風」は既に室内が設定温度に辿り着いている状態で使うことで、役立つ機能だということが分かりますね。

設定温度を見直すのも効果バツグン!

例えば暖房であれば、普段の設定温度から1℃下げるだけでも実は十分に省エネの効果は見込めるのです。というのも、業務用エアコンの消費電力量は、設定温度が1℃変わればそれに伴い10%前後も変化すると立証されています。なので、省エネや電気代を意識して考えるのであれば、冷房の場合は+1℃を、暖房の場合は-1℃を心がけてみるだけでも大きなコスト削減へと繋げることが可能になります。また、冷暖房による身体の冷やしすぎや暖めすぎは健康面でも悪影響を及ぼす可能性もあり、近年では室内と室外の温度差で起こる心臓や血管の疾患、いわゆる「ヒートショック」による事故が多く発生しています。特にこの「ヒートショック」は冬季に起こりやすく、ご高齢の方であれば殊更注意が必要です。このように冷暖房の極端な温度設定は電気代だけに問わず、様々な観点でも悪影響を及ぼすことがあるため、適温で過ごすのを心がけることが最も大切だと言えるでしょう。

その他の消費電力量を抑える方法

消費電力量を抑えるための手段には、風量や設定温度の調節だけではなく、その他にもいくつか方法があります。ここではそれ以外の方法についてもご紹介させていただきますので、併せて是非ご参考にしてみてください。

フィルターを清掃する

そもそもフィルター自体が目詰まりを起こしてしまっていると、十分な空気を取り込むことが出来ず業務用エアコン本来の性能が発揮出来なくなってしまいます。それにより効きが悪化し、設定温度に到達するまでの時間が長くなってしまう上に過稼働を起こす原因にも繋がり、それらの影響で結果消費電力量が増えてしまうという事実を招いてしまうのです。それを防ぐためにも。年に数回程度で構いませんので、定期的な清掃を行うことを心がけるようにしましょう。ちなみに簡単な清掃方法と致しましては、過去のコラムにて詳しくご紹介させていただいておりますので、こちらを是非ご参照ください。

*業務用エアコンの簡単なお掃除方法はこちら!

扇風機やサーキュレーターを使用する

冷暖房の効きを良くする、といった面において、扇風機やサーキュレーターを使って室内の空気を循環させるという方法も非常に有効的です。業務用エアコンから放出される空気を室内に循環させることによって効率よく室温を調整することが可能になるため、長時間エネルギーを消費することを防ぎ電気代削減へと繋げることが出来ます。質量の関係で冷たい空気は足元に、暖かい空気は上へ行く性質がありますので、配置のポイントとしては扇風機やサーキュレーターを冷房の場合は下に向け、暖房の場合は上に向けることが大切になってきます。またその性質を踏まえ、エアコンの風向きも冷房の場合は水平に、暖房の場合は下向きに設定することでより空気が循環しやすくなると言えるでしょう。なお、天井に設置されるシーリングファンにも扇風機やサーキュレーターと同じ効果があるので、そちらを導入してみるのもオススメです。

夏季では室外機を冷やす

室外機は、ファンと呼ばれる羽の部分を回して室内機の熱を外に逃がす「放熱」という役割を担っています。ですがその「放熱」が上手く出来ない環境に室外機を設置してしまうと、放熱した熱を再び取り込んでしまい、それにより室外機だけではなく室内機の方にも大きな負担がかかってしまいます。結果上手く伝達の取れていない業務用エアコンは無理に冷やそうと働きかけてしまうようになるため、余分なエネルギーを消費してしまいそれが電気代の上昇へと繋がってしまうのです。その流れを防ぐために対策として、室外機の周りに水をかけたり、直射日光を避けるために室外機にカバーをかけたり、放出した空気が滞留しないように隙間を置くなどの方法を行うことで、取り込む空気の温度を冷まし必要以上のエネルギーの消費を防ぐことも出来ます。室外機はなるべく日陰に置くようにし、日頃から周囲に物を置かないようにすることが大切とも言えますね。

まとめ

設定温度を調整したり風量を自動設定にするのは今からでも簡単かつお手軽に実践出来る方法なので、是非試してみてください!ルームエアコンと比べ確かに出力こそ大きいですが、そもそも電力の契約内容自体が異なってくるため、必ずしも電気代がルームエアコンより増えるかと言われるとそうではない場合もあります。

広くないからといってルームエアコンと判断するのではなく、まずは一度当社にご相談ください!業種によって最適な種類のものをご提供させていただきます。