冷房が効かない?!ピンチの時の対処法と原因を知ろう!

あつ~い夏本番。いざエアコンを動かそうと冷房を点けたはいいものの、なかなか室内が冷えない・・・そんな経験はございませんか?連日続く猛暑や高湿度を乗り過ごすためには、やはり冷房は欠かせないもの。そこで今回は、何故冷房が効かないといった現象が起きてしまうのか。その原因と対処法について詳しくご説明させていただきます。お悩みの方は是非、当てはまっていないかなど本コラムを参考にしてみてください。
冷房が効かない原因と対処法は?
業務用エアコン本体が特段壊れているような気配はないのに、何故か室内が涼しく感じない。そうなってしまっている原因は、いくつか考えられます。対処法と併せて下記にまとめさせていただきましたので、是非一度ご参照ください。
リモコンが適切な設定になっていない
そもそもの温度を高めに設定していたり、風量を弱にしてしまっていると、冷房を運転している際でも十分な涼しさを感じることが出来ない場合もあります。まずは第一に、リモコンの設定を確認してみるようにしましょう。業務用エアコンでは主に、温度や風量、運転方法や風向きなどを設定することが可能です。
大前提として、まずは故障ではないかどうか確認することが大切。一度電源を入れ直し冷房運転に設定し、設定温度を室温よりやや低めにした上で、冷たい風が出るかどうか試してみてください。正常に冷風が出ることが確認出来たら、体調や気温に合わせて快適に過ごせる環境になるように調節していきましょう。なお、冷房運転の際には風量は「自動」、風向きは「上向き」にすることをメーカー一律して推奨しています。風量を「自動」にすることで暑いときは強風で、涼しいときは弱風で室内を快適に保ち、また、空気の質量の特徴に応じて、風向きを「上向き」に設定することで上に溜まった暖かい空気をかき混ぜ室内の温度ムラをなくすことが出来ます。またその際、サーキュレーター等を一緒に併用するのもオススメです。
室内機のフィルターに汚れが溜まってしまっている
室内機から冷たい風は出ているものの勢いが弱かったり、冬以降業務用エアコンを久々に使うケースであったり。この場合ですと、もしかすると室内機のフィルターが汚れている可能性があるかもしれません。フィルター自体が汚れてしまっていると、室内機の吸込口が制限されてしまうことになってしまいます。それにより室内の熱を効率よく送り出せなくなってしまい、結果冷房能力の低下に繋がり、業務用エアコンが本来の力を発揮することが出来ず冷房を点けていても涼しい風がイマイチ出てこない・・・といった状況へと結びついてしまうことが有り得るのです。また特に飲食店の場合ですと、環境的に油汚れ等で汚れやすい状況が起きやすいため、このようなケースになっているのが多いことも。
対処法と致しましては、やはり室内機自体を掃除すること。内部の掃除は業者への依頼が必要となってはきますが、フィルターのみの掃除であればご自身でも手軽に行うことが可能です。定期的なメンテナンスを行うことにより、冷房はもちろんのこと暖房の効率もグンと上がるため、ぜひシーズンごとにお手入れを行ってみてくださいね。
なお、ご自身で簡単に出来るお手入れの方法につきましては、過去コラムにて一度ご紹介させていただいておりますので、是非こちらをご参考にしてみてください。
室外機の周りに障害物がある
室外機の周りに段ボールや鉢植え、車両などの障害物があると冷房効率が悪くなってしまいます。というのも、それらの障害物により吹出口が塞がれてしまうことによって、吐き出した暑い空気をそのまま吸い込んでしまうショートサーキットという現象が発生してしまい、冷房が正常に働かなくなってしまうのです。
これらの対処法と致しましてはまず、該当する障害物を取り除き、室外機の周りの空気の流れを良くすること。目安として吹出口の30cmほどの距離までは、物がない状態が最も理想的と言われています。それに合わせ、室外機のファンの汚れも一度チェックしてみることもオススメします。こちらも室内機同様、内部への清掃は業者の力が必要ではありますが、目に見える範囲のものはホコリを取り除くなどのお掃除をすることで少しでも動きの効率を良くすることが可能になります。
室外機に直射日光が当たってしまっている
大前提、外気温自体が高いと冷房運転の効率が悪くなってしまいます。というのも業務用エアコンには、空気中の熱をポンプのように吸い上げ別の場所に移すという「ヒートポンプ」という技術が使われており、冷房運転時にはこの技術を使用し、室内の熱を吸い上げ室外に放出することで涼しく保つという仕組みで動いています。ですが、熱は温度の高いものから低いものに移動する性質があるため、室外機に直射日光が当たってしまっている上に外気温自体が高いと、室内で集めた熱が移動しにくくなってしまい、結果冷房運転が効きにくくなってしまうのです。
対処法としてはまず何より、室外機周辺が高温になることを防ぎましょう。室外機に直射日光が当たってしまっている場合は、人工的に日陰を作ることを考えるのが大切です。吹出口から1m程離れたところにすだれ等を設置したり、また、打ち水などをすることで水が蒸発する際の気化熱の働きで周囲の熱を奪うことが出来るため、どちらの方法でも温度を下げることが出来ます。ですが打ち水を行う際には、漏電や故障に繋がってしまう可能性があるため、室外機本体には水がかからないようにのみ注意して行うようにしましょう。
業務用エアコン本体のパワーが足りていない
環境が変化し、業務用エアコンの能力自体が足りなくなってしまうということもあり得ます。いくつかケースが想定されるため、代表的なもののみここではご紹介させていただきます。
まず一つ目が、事務所などの物件を居抜きで契約し、飲食店などに使っている場合。こちらは室内の大きさは同じでも、使用する用途によって業務用エアコンの適切な能力は変化してきます。用途が美容院や飲食店などの場合は事務所より大きい能力の業務用エアコンが必要になってきてしまうため、残置物の業務用エアコンをそのまま使ってしまうと冷房が効きにくいと感じてしまう可能性が考えられます。そしてもう一つが、パソコンなどの電子機器による放熱負荷や従業員の人数が増えた場合。こちらは室内の用途自体は変わらずとも、室内の構造や収容する人や物の数が変わったことにより業務用エアコンの能力が足りなくなってしまうというケース。人や機械は常に熱を放出しているため、数が増えるとその分冷やすためにより高い力が必要となってきます。このように室内の環境が大きく変わる際には、業務用エアコンの能力の見直しも視野に入れることが大切です。
これらのまとめた対処法としては、やはり業務用エアコン本体の能力が足りない場合、エアコンの入替及び増設することが有効的と言えるでしょう。また、今後も設備増強や人員が増える予定がある場合は、エアコンを選ぶ時点で能力の高いものを選んでおくのがオススメです。業務用エアコンは長く使用するものですので、先のことを見通して選定するようにしましょう。
それでもダメなら・・・?修理や故障を疑ってみて。
一通りメンテナンスを行ってみてそれでも全く冷えないという場合は、残念ながら修理対象かもしくは故障している可能性が非常に高いです。一度送風口に手を当てていただき、最初のうちは冷たい風は出てきませんが、上記に書かれているメンテナンスをしっかり行った上でそれでも30分以上経っても冷たい空気が出てこない場合は、本体かもしくは室外機に何かしらの異常が起きていることが考えられます。代表的な原因として挙げられるのはコンプレッサーの故障や冷媒漏れですが、やはりプロの業者に見てもらうのが一番です。故障した業務用エアコンを使い続けてしまっていると、後々重大なトラブルに繋がってしまう可能性もあるため、その際はお早めにご相談ください。
まとめ
冷房が効かないからと壊れてしまっている!とすぐに判断するのではなく、ご自身で出来るメンテナンスで直る可能性も十分に考えられます。本コラムを参考にしていただき、まずは一度どこかおかしな所はないかチェックしてみてくださいね。そして万が一修理及び故障の可能性があった場合は、お早めにアルファシステムまでご相談ください。